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 姿月あさとサン

初めて見た公演で、
初めて目が行った人。
俗に言う「初恋の人」とでも言うのだろうか。
…なんか違う気もするけど。

印象に残っている役。
「エリザベート」のトート。
あんなに素朴で可愛い女の人が、トートなんて出来るんだろうか。
なんて思っていた私は、馬鹿だった。
凄かった。
…凄いというか、怖かった。
あれだけ強引に黄泉の世界に誘っているのだ。
拒否したら、抹殺されるかもしれない。
そう感じたトート閣下だった。
歌唱力の定評のある彼女。
だから、完璧な歌だった。
そして何よりも迫力があった。
「最後のダンス」なんて、見終わった後はため息が出るほど凄かった。
「ミルク」なんて、トートの迫力に劇場全体が押しつぶされるかと思った。
本当に怖い怖いトートだった。
そして何よりも心に残ってるのは、昇天のシーンだ。
そう、黄泉の帝王は泣いていたのだ。
あれだけ強引で怖いトートが、泣いていたのだ。
…思わず見てる私も泣いていた。(それ以前に夜のボートで泣いていたんだけど)
そう、あの涙こそが、姿月あさとサンの作り上げたトートだったんだろうなぁ。
そんなズンコトートに、見事にハマってしまいました。

そう、舞台上の彼女はとても「オトコマエ」だった。
しかし素顔を見てみると、とても素朴な女性なのだ。
とてもとても可愛らしい女性。
トロトロと話す、可愛らしい女性。
ガハハハと大笑いをする、関西の女の子。
舞台からは想像出来ないズンコちゃんなのです。

ただ、人気が出すぎたみたいで。
そして新組トップへの就任。
爆発的な人気、トップとしての責任。
あのズンコちゃんには重すぎるんじゃないか。
ちゃんと背負いきれるんだろうか。
…なんて考えていたら、あっという間に退団されてしまった。
もう少しトップの作品を見たいなぁ〜なんて思ったりした。
けど、それで良かったんじゃないかなって。
結婚もして、自分が好きな歌を好きなように歌って。
マイペースにお仕事をして。
周りにどれだけ騒がれても、自分の道を進む人。
気取らない人。
飾らない人。
そんな彼女が、私は好きだったんだろうな〜って思う。